白く美しい肌のために

紫外線の基礎知識

百害あって一利なし?

百害あって一利なし?

太陽から地球に降り注いでいるさまざまな光線には、私達の目に見えるものと見えないものがあります。お肌の大敵である「紫外線=UV(Ultra Vioret)」は、目に見えない光線の一つ。日焼けの原因となるだけでなく、シワやシミ、さらに皮膚ガンの原因にもなるなど美容面・健康面でも気になる存在です。
では、紫外線はまったく人の役に立たないのでしょうか?

人が骨を作るのにはビタミンDが必要なのですが、体内でこのビタミンDを合成するためには、なんと紫外線の力が必要なのです。昔、「日光浴が健康に良い」と言われていたのは、このためです。
しかし、ビタミンDをつくるには、手や顔に15分程度光を浴びれば十分なこと、ビタミンDは食べ物から摂ることもできること、地球環境の変化により地表に届く紫外線量が増えていることなどから、最近では「紫外線防止」の考え方が主流となってきました。


地表に届くのはUVAとUVB

地表に届くのはUVAとUVB

紫外線は波長の長いものからA波(UVA)、B波(UVB)、C波(UVC)の3種類に分けられます。

UVC 菌を殺すほど強力で、医療用具の殺菌などに使われています。しかし、自然界では地球の上空にあるオゾン層に吸収されるので、私たちの住んでいる地表には届きません。
UVB 一部は地表まで到達します。
UVA オゾン層に吸収されないばかりか、雲やガラスも通り抜ける力を持っています。

一番多いのは夏、曇った日も要注意

一番多いのは夏、曇った日も要注意

紫外線の量は1日の中でも時間によって変化しています。
お昼前後、午前10時~午後2時頃が最も強く、この間に1日の半分以上の量が降り注ぎます。
では1年間を通してみると、どうでしょう?

地球が太陽に近づくにつれて紫外線は強くなり、4~9月に1年の7~8割の紫外線が届くとも言われています。
雨の日は紫外線の量が大幅に減りますが、曇った日でもUVAは雲を通り抜けて降り注いでいます。ですから、梅雨も油断をせず、しっかりと紫外線対策をしたいものですね。
また、光線の照り返しにも要注意です。たとえば、アスファルトの道路や冬のスキー場…etc。
降ってくる紫外線と反射して浴びる紫外線の両方が、お肌を狙っていることを忘れないでください。


オゾンホール

オゾンホール

地球は大気に被われていて、その外側にオゾンという物質でできた層があります。大気中の酸素(酸素分子)は酸素原子が2つくっついていますが、この酸素原子が3つくっついているのがオゾンです。

近年、大気中の二酸化炭素の増加や、旧式のクーラーやスプレー缶などに使われていたフロンというガスの影響などにより、地球の極地上空のオゾン層に穴が開いてしまっています。これが環境問題でよく取り上げられる「オゾンホール」です。
オゾンで吸収されるはずの紫外線が地表にまで届くようになると、皮膚ガンや白内障の発症も増える原因にもなりますので、世界規模での対策が必要だと言われています。